Saki Yamaguchi Exhibition 2025 / 山口彩紀 個展

r i b b o n

~「リボンを幽霊のように描くこと」を意識したドローイングを中心に、脳裏をかけていく人物のシルエットや蛾のなどを蝶結びするように留めて描いた絵画作品~

作品を生み出す過程や絵画作品そのものは、自身の記憶が密接に結びついています。

キャンバスや紙に点や線を描き、色を置いていくと、それらの記号のようなものが、昔みた景色や人影などを呼び起こします。そして、頭の片隅に眠っている忘れかけていた記憶が次々と甦り、別の姿かたちとして変換され、絵の中に置き換えられます。

アスファルトの上で寝そべったガサガサと乾燥した蛾の羽が、わずかな風の動きでかすかにゆらめく姿、近所に住み着くキツネの気配、囁くように揺れる葉の動き、動物が残していく足跡など、すでに消えてしまった小さな存在を見つめることは、日々暮らしていく中で大切な時間となっています。顔の見えない人物は、死んでしまった蛾などの化身でもあり、結ばれたリボンは、生きているけれど、姿を消しては現れる幽霊のような存在でもあってほしいと思いながら描いています。

本展覧会では、リボンのモチーフに重きを置いて、近年取り組んでいる「記憶」のテーマと結びつけながら展示を構成しています。

Saki YAMAGUCHI (Artist Statement)

私が展示企画において最も大切にしているのは、「敬愛する作家さんの作品を、より多くの方々にご紹介したい」という思いです。山口彩紀さんとの企画展は、2023年に続き今回が2度目となります。同一作家との再企画は初の試みです。前回の展示以降、再びご一緒したいという思いを抱き続けていました。その理由のひとつは、展示を通してお互いに成長できたと感じられたことです。Gallery Cate 3の東村様、山口彩紀さんには、再びこのような機会をいただき、感謝しております。

山口彩紀さんの作品に感じる魅力の一つは「気配(けはい)」です。画面には描かれていない何かが、そこに存在していたかのような気配を感じます。画面に表現される目に見える存在にも魅力を感じますが、見えない存在、人なのか動物なのか、音なのか風なのか、その気配にも魅力を感じ、心を動かされます。山口彩紀さんの作品を見ていただき、皆さまにも何か気配を感じていただけたら幸いです。そして、そんなお話をしながら、皆さまと同じ時間を過ごせたら嬉しく思います。

ogu (Statement)

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Haruka Ishii : Solo 2024